現代は、女性も男性と同等に活躍できる社会へと変化しつつあります。女性の能力が男性と同じように評価されることは、とても素晴らしいことですよね。
しかし、「女性ならではの良さ」というものは、どんな時代でも失われてほしくないと私は思います。本来の男性らしさ・女性らしさというものは、とても素敵なものですから。
では、現代も変わらず大切にしたい「女性らしさ」とは、どのようなものなのでしょうか。
女性が持つ細やかさや、しなやかさが発揮できるものに「所作」があります。丁寧な所作で人と接することは、「あなたを尊敬しています」という秘めたメッセージともいえるでしょう。
会社で、プライベートで、ご近所づきあいの場面で、相手を敬う丁寧な所作を、今一度見直してみてください。
道や会社ですれ違った目上の人などに、軽く会釈をするのは当然のこと。しかし、歩きながら軽く頭を下げてボソボソと挨拶をすることは、あまり美しい所作とはいえません。
目上の人や知り合いとすれ違ったら、いったん立ち止まり、相手の目を見て挨拶をしましょう。このとき、軽くお辞儀をすることを忘れずに。15度から30度くらいの角度の軽いお辞儀を、姿勢正しく行うとさらに◎。
仕事をバリバリこなす人は、一度にいくつものことをできる人が多いでしょう。これはとても素晴らしいことですが、しなやかな所作とはいい難いかもしれません。
一度に一つの動作を行うことを意識してみましょう。
たとえば、歩きながら挨拶をしたりスマホで電話をしないようにする、お茶を出すときはお盆を持ったままカップを置くのではなく、一度テーブルにお盆を置いてから行う…など、ちょっとした意識で所作は美しく丁寧になりますよ。
大切なものを持つとき、人は両手を使ってそっと持とうとします。これは、そのものを「大切」と思っているご自分の気持ちのあらわれといえますよね。
この「気持ち」が大切だと私は思うのです。どんな小さなものでも安いものでも、そっと両手を添えるように持ってみましょう。それだけで、気持ちのこもった美しい所作となりますよ。
忙しいときは、ついバタバタと慌ただしく動いたり、ドアをバタンと無雑作に閉めたりしてしまいがち。ですが、なるべく音を立てないように意識することで、動きや仕草は自然と丁寧になるんですよ。
ドアを閉めるときは、閉まるまでドアノブから手を離さないようにして見届ける、食事のときは、食器がカチャカチャしないように丁寧に扱う、荷物を置くときは、最後まで力を抜かずにそっと置く…など、ちょっとした心がけを大切にしてみましょう。
いかがでしたか。社会や家庭の中で活躍する女性が、「丁寧な所作」によって、さらに美しく輝いていくことを祈っています。
文:erica