バレリーナのすらっとした美脚に憧れたことはありませんか。無駄のない脚のラインは、優雅ながらもハードなバレエの動きによってつくり上げられたもの。
ダイエットのためにバレエを習ってみようかしらと思いつつ、なかなか一歩を踏み出せない人もいらっしゃるでしょう。バレエの動きは、バレエ経験のない人にはとても難しい動きですものね。
そこでおすすめしたいのが、バレエの動きを基本としたエクササイズ。マットの上で簡単にできるエクササイズですので、気軽にチャレンジしてみてくださいね。
バレリーナの動きは、とても繊細で美しいですが、意外と筋肉を使うといわれているのです。確かに、あのつま先立ちで長時間踊るためには、筋肉が鍛えられているはずですよね。
でも、バレリーナの身体を見ていても、決してムキムキではありません。その秘密は、体幹の筋肉にあるようです。バレエの動きは、体幹の筋肉によって成り立っているようです。
では、バレエで重要な役割を担う「体幹」とは何のことなのでしょうか?
体幹とは、身体のコアに当たる部分のこと。体幹の筋肉は、身体の表層にある筋肉とは別に、身体の奥深くにある筋肉のことを指します。
体幹は、横隔膜から骨盤底筋までの一帯を表し、その内部には内臓があります。その内臓を取り囲んでいるのが、体幹の筋肉たちです。
体幹の筋肉には、「腹横筋、多裂筋、腸腰筋、骨盤底筋群、脊柱起立筋」などがあります。この筋肉が、バレエを職業としている人たちは、特に分厚いといわれています。
体幹の筋肉は、美しい姿勢を支える役割も担っています。バレリーナの人たちは、確かに背筋が伸びていて、とても姿勢がいいですよね。実はその美姿勢をキープするための筋肉が、体幹の筋肉なのです。
バレリーナの人は、つま先立ちをしても、まったくぐらつかないのは、実は体幹に秘密が隠されていたのですね。
特にバレリーナではなくとも、体幹を鍛えるメリットは豊富にあります。私たちが嬉しい、メリットをみていきましょう!
1.姿勢が美しくなる!
体幹には、姿勢を支える重要な筋肉が集まっています。つまり、体幹を意識して鍛えることで、スッとした美しい姿勢がいつもキープしやすくなります。
今、お腹を見下ろすと、「ぽっこりお腹」になっている人は、特に体幹トレーニングをやるチャンスです。特に深層部の腹筋群を鍛えることで、ぽっこりお腹が改善されるといわれています。
2.基礎代謝が上がる!
体幹を鍛えると、身体全体として、筋肉量が増えます。筋肉量が増えれば、基礎代謝が上がります。基礎代謝とは、安静時でも消費している内臓の働きや呼吸、体温調節などに働く生命維持のための活動の消費エネルギーのことです。基礎代謝のうち、筋肉が占める割合は約20%あるといわれているため、筋肉量を上げると、基礎代謝が上がりやすくなるのです。
基礎代謝が上がるメリットは、それだけ安静時の消費エネルギー量が増えるということですから、痩せやすい身体に近づくということです。
また、基礎代謝は加齢によって落ちていきますので、年齢が上がるほど、筋肉量を増やすことはおすすめです。
3. 腰痛が改善することも!
腰痛持ちの人は、姿勢が改善されることで、腰痛が改善されることがあります。腰痛は骨のゆがみなどが原因のこともあるため、その場合には、骨を正しい位置に戻す必要があります。体幹の筋肉を鍛えれば、しっかり適切な位置で姿勢を保てるようになるため、身体のゆがみのメンテナンスにもなるでしょう。
4.安産につながることも!
体幹の筋肉の中には、骨盤底筋群と呼ばれる骨盤を支える筋肉も含まれます。骨盤は、特に女性は赤ちゃんを産むときに重要になります。骨盤底筋群が強く、骨盤をしっかりと支えられるということは、赤ちゃんをしっかりとお腹の中で支えられるということ。さらに、安産にもつながるといわれています。
女性はぜひ、元気な赤ちゃんを安産で産むためにも、体幹を鍛えてみてはいかがでしょうか。
ではいよいよ実践してみましょう!バレエエクササイズを2つご紹介します!
体幹を鍛えながら、キュッと上がったお尻とスラッとした美脚をつくるエクササイズです。
バランス感覚が必要な動きなので、お腹の力を抜かないように注意しながら、集中して行いましょう。膝に重心がかかるので、下にタオルを敷くなどして調整してくださいね。
1. 四つんばいになります。肩の真下に手首、腰の真下に膝がくるようにしましょう。
2. 右足を後ろへ伸ばし、床と平行になる位置で5呼吸ほどキープします。お腹の力を使い、両手と左膝に体重が乗りすぎないように注意して。
3. 次に、右腕を前へ伸ばし、床と平行にした状態でキープします。身体が少し右に開いても大丈夫ですが、お腹の力を緩めないように注意しましょう。
4. 息を吐きながら、腰・背中・頭をグッと丸め、お腹の下で右肘と右膝を近づけます。お腹の力を使ってみぞおちを天井へ突き上げるようにするのがコツです。
5. 息を吸いながら、再び右腕と右足を床と平行になるように前後に伸ばしましょう。
6. 4と5の動きを8回~12回ほど繰り返します。
7. 再び、右手と右足が床と平行になるように前後に伸ばします。伸ばした右手と右足を上下に小刻みに動かします。お腹・お尻・太ももの筋肉を意識して使いながら、30回ほど繰り返しましょう。
8. 右手と右膝をマットに下ろして、四つんばいの姿勢に戻ります。
9. お尻をかかとに下ろし、おでこもマットへつけ、チャイルドポーズでお休みしましょう。
10. 左も同様に行いましょう。
動きは小さいながらも、お腹・お尻・内ももの筋肉をハードに使うエクササイズです。
恥骨が床にあたって痛いときは、腰の下に柔らかいタオルなどを敷いて行い、身体を守ってあげましょう。
1. マットの上でうつぶせになります。両手を重ね、その上におでこを下ろしましょう。
2. 足を腰幅に開きます。お腹の力を使って、両足をマットから10センチほど浮かせましょう。恥骨がマットから離れないように注意します。
3. 浮かせた両足のつま先をピンと伸ばし、そのまま30秒ほどキープします。
4. 両足を浮かせたまま、内・外・内・外と小刻みに動かします。腹筋と内ももの筋肉(内転筋)を意識しながら、30往復ほど行います。
5. 両足を浮かせたまま、もう一度、つま先までピンと伸ばし、そのまま30秒ほどキープします。
7. ゆっくり両足を下ろし、うつ伏せで少しお休みしましょう。
ご紹介したエクササイズの内容がきついと感じる場合は、動きの回数を減らしたり、ポーズのキープ時間を減らしたり、休みながら行ったりとアレンジしてみてください。
いかがでしたか?バレエエクササイズは、いつものエクササイズとちょっと違って、新鮮さがありますよね。自分にとって無理のない範囲で、エクササイズを継続していってくださいね。
ぜひ体幹を鍛えて、美姿勢を手に入れましょう。
文:erica
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