アーユルヴェーダとは、5000年の歴史を持つインドの伝統的な医学。自然と共鳴する美しさや健康を取り戻すための知恵が詰まっており、一人ひとりの個性に合わせた無理のないライフスタイルの実現をサポートしてくれます。
そして、この「個性」を大切にするアーユルヴェーダには、「ドーシャ」という体質に関する基礎理論があり、自分のことを客観的に理解する指針となってくれます。
ドーシャとは、五大元素という宇宙の5つの要素である「空、風、火、水、土」を基本とし、それらの特徴を人の身体や心にも当てはめ、大きく3つのタイプに分類したもの。さっそく、ご自身のドーシャの傾向を簡単に診断してみましょう。
以下の設問ごとに、ご自身に一番近いものを一つチェックしていき、(V)(P)(K)どれが一番多く当てはまったかを計算します。
(V)がヴァータ、(P)がピッタ、(K)がカパであり、一番多く当てはまったものが、ご自身が一番影響を受けているドーシャとなります。
体形: (V)痩せ気味 (P)均整がとれている (K)太り気味
皮膚: (V)乾燥、シミが多い (P)ほくろやそばかすが多い (K)しっとりとした白肌
毛髪: (V)パサつきがちで白髪になりやすい (P)少なめで細く柔らかい (K)しっとりとして豊富
顔: (V)細長く、のっぺりとしている (P)パーツの均整がとれており、目つきが鋭い (K)丸顔でパーツがしっかりとしている
性格: (V)気分に波がある、不安定 (P)怒りっぽく、細かい (K)のんびり安定している
体温: (V)低く、冷え性気味 (P)高め、汗をよくかく (K)低く、皮膚もひんやりしている
便通: (V)便秘気味 (P)スムーズだが下痢をしやすい (K)普通
話し方:(V)早口、落ち着きがない (P)論理的で批判的 (K)おっとりしている
睡眠: (V)浅い、不眠の傾向 (P)長くはないが、よく眠れる (K)深く長く眠れる
あなたはどのタイプが一番多かったですか?さっそく、3つのドーシャの特徴を見ていきましょう。
「風」のエネルギーであり「軽い・冷たい・動性」という要素を持つ。
○性格の傾向
機敏で快活、物事への理解が早く順応性がある。また、想像力が豊かで芸術性に富む。しかし、気分が変わりやすくストレスを受けやすい。
○身体の特徴
背が高いか小柄で、痩せ気味。寒がりかつ冷え性で、肌が乾燥しやすく浅黒い。不眠・便秘気味の傾向がある。また、頭痛や脳卒中、高血圧になりやすい。
「火」のエネルギーであり「熱性・鋭さ・微油性」という要素を持つ。
○性格の傾向
情熱的で集中力があり、頭が良い。勇気・度胸があり、リーダー気質。しかし完璧主義で怒りっぽく、見栄っ張りな一面がある。
○身体の特徴
均整の取れた中肉中背のスタイル。肌は温かく柔らかで、そばかすやほくろが多い。食欲が旺盛で便通もスムーズだが、下痢になりやすい。また、消化器系の疾患や皮膚発疹、痔などを起こしやすい。
「水」のエネルギーであり「重い・遅い・冷たい・油性」という要素を持つ。
○性格の傾向
ゆったりと寛大で落ち着いている。辛抱強く慈愛に満ちていて献身的。しかし、頑固で保守的な傾向がある。
○身体の特徴
グラマーで体格が良い。肌が白く滑らか、髪もしっとりとした黒髪であり、歯並びが良い。体力・持久力がある。しかし、怠惰になりやすく、太りやすい。また、痰が出やすく、アレルギー性鼻炎、気管支炎、糖尿病などが起こりやすい。
いかがでしたか?この診断はあくまで簡易的なものであり、すべてが正しいというわけではありませんが、ご自身を客観的に見つめるキッカケとして役立てていただければと思います。
文:erica