多くの女性が悩んでいる「冷え性」。身体の冷えを改善するため、さまざまなケアを行っている方も多いことでしょう。
でも、自分の冷えの「タイプ」を知っている方となると、そう多くないのではないでしょうか。
インドの叡智の結晶であるアーユルヴェーダは、その人の冷えのタイプ(原因)を見極め、根本から回復させることを大切にしています。アーユルヴェーダの視点から、自身の冷えタイプを探ってみましょう。
次に挙げたA~Eタイプの項目のうち、当てはまるものをチェックしていきましょう。当てはまった項目が最も多いものが、あなたの冷えタイプです(同数の場合は、どちらのタイプの傾向もあるということです)。
1 空腹感がない
2 食事量が少ないのに太る
3 食後に眠くなる
4 食後の胃もたれが続く
5 何を食べたいかが分からない
1 食事をおいしいと感じない
2 顔色が悪く、肌がくすむ
3 声に張りがない
4 風邪をひきやすい
5 傷が治りづらい
1 便が硬い
2 不安や心配事が多い
3 寝つきが悪い
4 食欲が不安定
5 舌苔が褐色、もしくは紫色
1 目がかすむ
2 嫌なことを引きずる
3 情熱や気力がない
4 何をしても楽しくない
5 本を読んでもなかなか内容が理解できない
1 内向的だ
2 いくら寝ても眠気が取れない
3 物が捨てられず、溜め込む
4 自分はダメな人間だと思う
5 舌苔が白い
アグニとは、体温・熱などを生み出したり、消化をする力のこと。アグニ低下タイプの方は、アグニが弱まることで食べたものが消化・代謝されず、未消化物が体内に残って毒素となり、冷えを悪化させていると考えられます。
このタイプの冷えを改善するためには、消化しづらい食事や過食を控えましょう。食事に生姜や白湯を取り入れることで、消化力をアップさせることができます。
オージャスとは、心身の活力や免疫力を生み出す“元気の素”。低下すると、心身の機能が低下して、不調が起こりやすくなり、冷えを悪化させてしまいます。
改善するには、白湯、生姜、旬の野菜や果物、加熱していない蜂蜜など、オージャスが多く含まれているものを意識して摂りましょう。また、でき合いの総菜やファストフードを避け、できたての食事を摂るようにしましょう。
乾燥性の冷え性がこのタイプ。肌や髪の乾燥、便秘や関節痛といった身体の症状や、不眠や強い不安感・イライラなど心が不安定になりやすいという特徴があります。
改善するには、とにかく身体を温めることが大切です。温かい食事・飲み物を摂り、衣服や暖房をうまく使いましょう。心を休め、リラックスする時間を増やすのも◎。
火のエネルギーであるピッタが低下し、体温が下がって冷えが生じている状態です。精神面でも、活力や集中力、記憶力の低下を引き起こしやすくなります。
熱を生むスパイスを積極的に摂ることが、改善に役立ちます。スパイスたっぷりのカレーは特におすすめ。熱処理したセサミオイルを用いたマッサージも、低下したピッタを上げるのに効果的です。
身体の構造や体力を維持するエネルギーが悪化している状態です。心身の機能が停滞し、重さや怠さを感じやすく、肥満しやすいといった特徴があります。
改善のためには、定期的な運動を取り入れ、停滞しがちな心身をリフレッシュしてあげましょう。甘いものや脂っこい食事を控え、食事量を全体的に軽くすることも大切です。
ひとくちに冷え性といっても、さまざまなタイプがあることがお分かりいただけたでしょうか。自分のタイプを知ることが、冷え性対策の第一歩です。冷え性さんにとって特につらいこの季節。上手に乗り切る一助となれば幸いです。
文:erica
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