ランニング&トライアスロン、そしてウォーキングコーチの青山剛です。
この連載は「女性のためのスタイルアップウォーキング」として、歩くことでスタイルアップする方法を紹介しています。スタイルアップしたい箇所の歩く前の準備、歩くフォーム、ペースなどです。
また、前々回からはその「歩くコース」を色々と工夫することで、さらにスタイルアップを目指すような内容になっています。これまで階段編、坂道編と紹介しましたが、今回は「不整地」編です。
不整地とは、歩きやすい「平地のアスファルト以外」で、土、草、芝生、山道、岩場、砂浜などの歩きづらい場所の事です。これまでの階段、坂道での効果同様に、歩きづらい場所をあえて歩くことにより、多くのスタイルアップが望めるというわけです。
数ある不整地の中でも、お勧めの場所を2つ紹介します。
一つ目は「トレイル(山道)」です。
(写真1)トレイル(山道)ウォーク
最近はトレイルランという、写真のような山道を走る方が増えています。このトレイルを歩いてスタイルアップを目指すわけですが、その歩き方のポイントはこれまで紹介した平地や坂道編と同様で構いません。
しかし、トレイルは他の場所と何が一番違うかと言えば「脚がとられて、滑りやすい」ということです。滑りやすいということは、しっかり体幹で歩けているかどうか=スタイルアップにつながるか、がすぐに分かります。
滑らないように歩けていれば、足の裏の「拇指球(ぼしきゅう)」といって、親指の付け根にしっかり体重が乗っている証拠。そうすると足首がきゅっと締まって美脚効果が期待できます。
また、滑らないように歩くと、お尻はお尻でも「中殿筋」というお尻の少し横側に効いて来ます。ここが刺激しやすいのもトレイルの特徴で、かなりのヒップアップも期待できます。
もう一つお勧めの場所は「ビーチ(砂浜)」です。
(写真2)ビーチ(砂浜)ウォーク
こちらの写真は、この夏に開催した「青山剛のビーチウォークセミナー」の模様です。ビーチ(砂浜)を歩いてスタイルアップを目指す方法を指導させて頂きました。フォームのポイントは平地と同じで構いません。
ビーチはトレイル同様、もしくはそれ以上に脚がとられて滑りやすいので、トレイル効果と同じく美脚そしてヒップアップにかなり効果的です。特に裸足で歩けば効果倍増になります。お尻が使いづらい人種である我々日本人は、上手にビーチを使ってトレーニングすることで、ヒップアップを目指したいものです。
ランニング指導の現場でも、このビーチトレーニングはかなり有効で、歩く、走るだけではなくサイドステップなども取り入れて、お尻にスイッチをいれさせます。
また、もしビーチに歩きに来て、気温が高ければ膝下くらいの水深の「波打ち際」も歩いてみましょう。
(写真3)波打ち際ウォーク
正直、かなり歩きづらくなります(笑)。そのため、しっかり腕を引いて(肩甲骨を動かし)、腹筋で脚を上げる(股関節を大きく動かす)ことになるので、お腹の引き締め(特に下腹)やバストアップにも効果があります。
夏はビーチで歩き、暑くなったら波打ち際を歩いてクーリングがベストトレーニングです。
スタイルアップを目的として歩くのなら、普段の平地ウォーキングや階段で基礎を作り、週末やお休みの時に「歩きづらい場所」へ出かけ、更なるスタイルアップを目指しましょう。くれぐれもその下準備(ストレッチ&体幹スイッチエクサイサイズ)、正しいフォーム、適正ペース、をお忘れなく!
スタイルアップウォーキング最終回の次回は、ちょっと変わったウォーキングを紹介します!
*参考書籍
「すぐ使える体をつくる 筋肉スイッチトレーニング(成美堂出版):青山剛著」
「医者に『歩きなさい』と言われたら読む本(池田書店):青山剛著」
文・写真提供:リズムアンバサダー 青山剛