ランニングコーチの青山剛です。
11月からスタートした新連載では、来年2月18日に開催される「京都マラソン2018」でしっかり走れるように、大会に向けた「12週間プログラム」を紹介しています。特に目標設定として多い2パターン(A歩かず完走・B4時間以内)をメインとしていますが、目標や大会日程が異なっても当てはまることですから参考にしてみてください。
前回は「走り込み準備期」として、いよいよ始まる「走り込み期」に向けた助走的なトレーニング期間のメニューを紹介しました。今回は12週間プログラム前半の山場「走り込み①②」についてです。
■走り込み①(12月18日~12月24日)
■走り込み②(12月25日~12月31日)
さあ、京都マラソンに向けて「一番走る2週間」となります。前週の「走り込み準備期」トレーニングを終え、この2週間はしっかり走る量の確保が目標になります。前回お話ししましたが、走り込み準備期には、走り込み①②に目標となる週の合計の70%くらいの距離ということでしたが、如何でしたでしょうか?
走り込み準備期に順調に走れた方は、週に走る距離の合計を「30%アップ」することが目標となります。順調に走れなかった方は、一気に走る量を増やすのは危険なので、まずは走り込み①週に走り込み準備期の目標距離を達成出来てから、②で30%アップを目指しましょう。
A 歩かず完走目標(5時間~5時間30分・1km7~8分ペース)
☆週間距離目標:30~40km
・ベースとなるジョギングでコツコツ走る
・一回のマックスは90分まで(距離は15km前後まで)
・通勤通学で積極的に歩く
・ストレッチ、体幹スイッチエクササイズを継続する
B 4時間以内目標(1kmペース5分30秒)
*プログラム開始前に5kmタイムトライアルが25分以内だったことが前提
☆週間距離目標:40~50km
・一回のマックスは2時間30分まで(距離は25km前後まで)
・通勤通学で積極的に歩く
・ストレッチ、体幹スイッチエクササイズを継続する
・LSD(ロング・スロー・ディスタンス)90~120分を入れる
・ペース走15~20kmを入れる
・他はジョギングをコツコツ入れる
AB共に①と同メニュー
私の指導で「週に何キロ目標にしましょう!」と言うのは、12週間プログラムでも、ここまでの3週間だけです。それくらいこの3週間は理論も大事ですが、有無を言わさず走らないといけません(笑)。
また、走り込み①と②は同じメニューとなります。②でもっと上げたくなりますが、走り込み準備期、走り込み①の週の疲労を抱えてのラスト1週間なので、同じメニューや距離をキープするだけでもきつくなります。年末でお忙しいかもしれませんが、逆に年末のお休みを利用してコツコツ頑張ってください。この走り込み①②の後の年明けには「リコンディショニング期」として、しっかり休養して体調を整えることが出来ます。
人は多少きついことが続いても、その「つらいことが終わる期日」が決まっていると頑張れるものです。そのメンタル的な作用も利用しているのがこの12週間プログラムです。
そして、毎回しつこく言っていますが、隙間の時間を利用したストレッチ、体幹スイッチエクササイズ、普段の生活で歩きを多用する、をお忘れなく!
☆トレーニングメニュー・青山剛リズム参考記事
*「ストレッチ・体幹スイッチ」の正しい方法(記事全般をご参考ください)
*「ジョギング」の正しい方法
*「LSD」の正しい方法
*「ペース走」の正しい方法
次回は「リコンディショニング期(1月1~7日)」のトレーニングについて紹介します!
*参考文献
「走らないランニング・トレーニング(マイナビ)新版」
「仕事が出来る人の『走り方』(日本実業出版社)」
*誰でも体幹で走れるようになる「青山剛の体幹ランニングセミナー」は、毎月東京、浦安などで開催中です。詳しくは「チームアオヤマ」で検索!
文・写真提供:リズムアンバサダー 青山剛