こんにちは、理学療法士の今井俊太です。
今回もストレッチに関しての誤解を解いていきたいと思います。本日の記事は、実験もあるので最後まで見てくださいね!
前回は筋肉の「カタさ」の違いで、ストレッチしていい筋肉と、してはいけない筋肉の状態をお伝えしました。今回は、その状態についてもっと詳しくお話ししていきます。
ストレッチは、通常「カタくなった筋肉を伸ばすことで、筋肉が柔らかくなり、関節がグイグイ動かせるようになる」というのが、なんとなくの理論です。
すごく専門的な話をすると、ストレッチは、伸ばした筋肉と反対側の作用(伸ばす筋肉に対して曲げる筋肉やその逆など)をもつ筋肉の筋力がUPしていれば、成立します。
つまり、モモの裏を伸ばしたら、モモ前の筋肉が強くならないと成立しないということです。
実は、ストレッチって筋トレにもなるんです!
もっと詳しく説明すると、筋肉って伸ばしすぎると逆に筋力が落ちてしまいます!難しく言いますと「筋肉の長さ張力曲線」っていうのがありまして、筋肉は伸ばされすぎた状態では筋力を発揮しにくく、逆に筋肉を短くしすぎても働きにくいのです。
じゃあ、どうすれば?ってなりますね。ですので、タイトル通り「筋肉は伸ばすより、ユルめろ」ということなんですね。筋肉をユルめておけば、伸びも縮みも両方でき、その間の状態が「ユルんで」いる状態ということです。
では、実験しましょう。
はい、みなさんスタンドアップ。ただ突っ立ってください。その状態で、思うがままに、ありのままに全身をゆすってください。※できれば一人でいるときに行ってください。
はい、ストップ!1か所づつ確認していきます。まずはモモ前を触ってみてください。柔らかければOK、カタいと「ムムム」です。カタい人は、一度モモ前に力を入れて脱力してゆるめてください。
次は、お尻を触ってください。こちらも柔らかければOK、カタいと「うーん」です。こちらも、硬い場合は、同様に1度力を入れてから脱力してください。
今触っていただいた筋肉の2つが硬い人は要注意!腰痛やら肩こりのリスクがあり、ストレスを溜めやすい方です。単純に脱力して立っているのにもかかわらず、力が入りすぎている証拠です。
実はこの方法も、ストレッチの一種なんです。お試しください!
文:リズムアンバサダー 今井俊太
写真提供:今井俊太